映画基本情報
タイトル:昼下がりローマの恋(To Rome with Love)
公開年:2012年
監督・脚本:ウディ・アレン
出演:ウディ・アレン、ペネロペ・クルス、ロベルト・ベニーニ、アレック・ボールドウィン、ジェシー・アイゼンバーグ
上映時間:112分
あらすじ
ウディ・アレンが愛を込めてローマを描いた4つの独立したオムニバス物語。引退した音楽プロデューサーが葬儀屋の天才的な歌声を発掘しようとする話、若い建築家が過去の自分と向き合う話、平凡な男が突然有名人になる話、新婚夫婦がローマで別々の恋愛に巻き込まれる話——。それぞれに笑いと哀愁が漂う、ウディ・アレン流のローマ讃歌だ。
心に刺さる名言集
名言①「ローマのことは私が一番よく知っている。ここから全てが見える。恋、学生、スペイン広場の恋人たち。話せばきりがない」
“It’s me that knows Rome the best… I see all from here. The romance, the students, the lovers on the Spanish Steps. There are many stories.”
― ジャンカルロ(ファビオ・アルミリアート)
葬儀屋のジャンカルロが語るローマへの愛。仕事の傍ら街を見下ろしながら人々の物語を観察するこの男の言葉は、ローマという都市が持つ「劇場」としての本質を語っている。
名言②「彼女と一年付き合えば、スカイダイビングをしてビルマの孤児を養子にしていたはずだ」
“A year with her, she would’ve had you free fall parachuting and adopting Burmese orphans.”
― ジョン(アレック・ボールドウィン)
建築家ジョンが若い自分の元カノについて語るウディ・アレン流の皮肉なユーモア。情熱的な恋愛が人をどこへ連れていくかを逆説的に示す、笑えて少し切ない一言だ。
名言③「フロイトのふりをするなら、お金を返してもらいたい」
“If you’re channeling Freud, ask for my money back.”
― ジェリー(ウディ・アレン)
ウディ・アレン演じるジェリーの痛快な切り返し。精神分析的なことを言い出した相手に対する即座のツッコミは、アレン映画特有のニューヨーク知識人のユーモアが炸裂している。
名言④「彼女には何か論理を超えた魅力がある。だから飛び込め、プロペラに向かって」
“She does have a certain something which trumps logic. So go ahead, walk into the propeller.”
― ジョン(アレック・ボールドウィン)
恋愛の不合理さを「プロペラに向かって歩く」という強烈な比喩で表現したアレンらしい一言。論理では説明できない引力に従って飛び込む——それが恋愛だという逆説的な賛歌だ。
名言⑤「宇宙の苦悩に敏感な男には、ある種の魅力がある」
“There’s something that’s attractive about a man that’s sensitive to the agonies of the universe.”
― モニカ(エレン・ペイジ)
哲学的な苦悩を持つ男性への皮肉交じりの賛辞。ウディ・アレン映画に登場する知識人タイプの男性への、半分本気・半分ジョークのような言葉だ。
名言⑥「シャワーの中でしか歌えない——それで世界最高のオペラ歌手になれる」
“He can only sing in the shower. They love it that he sings in the shower. He’s going to be the most popular opera singer in the world.”
― ジェリー(ウディ・アレン)
映画最大のコメディ的名場面——天才的な声を持ちながらシャワー中にしか歌えない葬儀屋を、シャワーごとステージに立たせてしまうという奇想天外なアイデア。不条理な発想の中にアレンらしい「才能とは何か」という問いが潜んでいる。
検証済みの一文
本記事の名言はIMDb・Wikipedia・複数の映画データベースで原文を確認しております。
総評・おすすめ度
★★★(3/5)
ウディ・アレンのヨーロッパ巡業シリーズのローマ編。「ミッドナイト・イン・パリ」ほどの完成度はないが、ローマの街並みの美しさと豪華キャスト(ペネロペ・クルス、アレック・ボールドウィン、ロベルト・ベニーニ)の共演は見どころたっぷり。特に「シャワーでしか歌えない」エピソードは映画史に残る珍案だ。アレン好きなら楽しめる一本。