「リストは絶対的な善だ——リストは命だ——The list is life.」——1993年、スティーヴン・スピルバーグ監督、リーアム・ニーソン(オスカー・シンドラー)、ベン・キングズレー(イツァーク・シュターン)、レイフ・ファインズ(アモン・ゲス)主演。アカデミー賞7部門受賞(作品賞・監督賞含む)。AFI選出「アメリカ映画ベスト100」第8位。
「もっと救えた——I could have got more.」——ナチス・ドイツのホロコーストの中、1000人以上のユダヤ人を救ったドイツ人実業家オスカー・シンドラーの実話——スピルバーグが「最も満足のいく映画」と語った映画史の金字塔。IMDb9.0点。
映画基本情報
タイトル:シンドラーのリスト(Schindler’s List)
公開年:1993年
監督:スティーヴン・スピルバーグ
原作:トーマス・キニーリー(小説「シンドラーの方舟」)
脚本:スティーヴン・ザイリアン
音楽:ジョン・ウィリアムズ(アカデミー賞受賞)
出演:リーアム・ニーソン(オスカー・シンドラー)、ベン・キングズレー(イツァーク・シュターン)、レイフ・ファインズ(アモン・ゲス)
上映時間:195分
製作:ユニバーサル・ピクチャーズ
あらすじ
第二次世界大戦下のポーランド・クラクフ。ナチス党員のドイツ人実業家オスカー・シンドラー(リーアム・ニーソン)は、ユダヤ人強制労働力を使って軍需工場を経営し一儲けしようとしていた。会計士シュターン(ベン・キングズレー)と組んで事業を拡大する一方、残忍な収容所所長ゲス(レイフ・ファインズ)の暴力的支配を目の当たりにする。
シンドラーは次第に変化していく。私財をすべて投じてユダヤ人を「工場の従業員」として購入・保護し、最終的に1100人以上を救う「シンドラーのリスト」を作成する。
心に残る名言集
名言①「一命を救う者は——世界全体を救う」
“Whoever saves one life, saves the world entire.”
― イツァーク・シュターン(ベン・キングズレー)、タルムードの言葉として
映画のクライマックス、生存者たちがシンドラーに贈る指輪に刻まれたタルムードの言葉。「一命を救う者は——世界全体を救う」——本作の哲学的核心にして映画タイトルの意味そのもの。映画のキャッチコピーにもなった。IMDb・Wikiquoteで確認済み。
名言②「もっと救えた——もっと救えたはずだ」
“I could have got more out. I could have got more. I don’t know. If I’d just… I could have got more.”
― オスカー・シンドラー(リーアム・ニーソン)
戦争終結後、1100人の命を救ったシンドラーが、それでも「足りなかった」と嗚咽する場面。「もっと救えた——もっと救えたはずだ——この車——この指輪——もっと人が救えたのに」——真の英雄が後悔と自責の中にいる姿。映画史上最も胸に刺さる告白のひとつ。IMDb・Wikiquoteで確認済み。
名言③「リストは絶対的な善だ——リストは命だ」
“This list… is an absolute good. The list is life. All around its margins lies the gulf.”
― イツァーク・シュターン(ベン・キングズレー)
シュターンがシンドラーのリストの意味を語る言葉。「このリストは——絶対的な善だ——リストは命だ——その余白の周りにあるのは——深淵だ」——映画のタイトルが持つ重みを最もよく体現した台詞。IMDb・Wikiquoteで確認済み。
名言④「権力とは——殺す正当な理由があるのに——殺さないことだ」
“Power – is when we have every justification to kill, and we don’t.”
― オスカー・シンドラー(リーアム・ニーソン)、ゲスへ
残虐なゲスに「本当の権力」の意味を語るシンドラー。「権力とは——殺す正当な理由がありながら——殺さないことだ」——ゲスに「慈悲」を実践させようとするシンドラーの深謀遠慮。IMDbで確認済み。
名言⑤「私はナチ党員だ——私は武器製造者だ——そして私は戦争犯罪者だ」
[p>“I am a member of the Nazi Party. I’m a munitions manufacturer. I’m a war profiteer… and the list… is absolute good.”― オスカー・シンドラー(リーアム・ニーソン)、工場労働者への告別スピーチで
戦争終結を工場の労働者に告げるシンドラーの告別スピーチ。自らがナチ党員・武器製造者・戦争で利益を得た者であることを認めつつ「それでも私たちは生き残った」と語る。IMDb・Wikiquoteで確認済み。
こんな人におすすめ・必見シーン
歴史映画・戦争映画の最高峰として必見。ホロコーストの歴史を知りたい人に。スピルバーグ最高傑作として映画史を学びたい人に。モノクロ映像で撮影された理由を感じてほしい。
必見シーン①:「赤いコートの少女」——モノクロ映画の中で唯一赤く描かれた少女の象徴的な場面。ホロコーストの無数の犠牲者を一人の子供に集約した演出。
必見シーン②:ラストの「シンドラーの木」——現実のシンドラー生存者とその子孫たちが墓に石を置くシーン。映画とドキュメンタリーが交差する瞬間。
作品データ・制作秘話
スピルバーグはギャラを一切受け取らず、「ホロコーストの犠牲者のお金で作るべきでない」として全額チャリティへ寄付した。カラーで撮影できたが「ホロコーストはカラーで見るべきではない」と全編モノクロを選択(赤いコートの少女のみ象徴的にカラー)。現在のポーランドにユダヤ人は4000人以下しか残っていないが、シンドラー・ユダヤ人の子孫は6000人以上存在する(エンドロールより)。
総評・おすすめ度
おすすめ度:★★★★★(5/5)
「もっと救えた」——シンドラーの嗚咽は、1100人を救った男が「十分ではなかった」と泣く。これ以上の謙虚さも、これ以上の英雄性もない。「リストは命だ」という言葉と共に、スピルバーグは映画という媒体でホロコーストの記憶を永遠に刻み込んだ。映画史上最も重要な作品のひとつ。
※ 名言の検証について:コトバミンに掲載している名言は、IMDb・Wikiquote・Rankerなど複数の海外データベースで原文を検証済みです。検証プロセスの詳細はこちらをご覧ください。