1977年製作のアメリカ映画。スティーヴン・スピルバーグ監督、リチャード・ドレイファス主演。世界各地で発生するUFO遭遇事件と、人類と宇宙人の歴史的なコンタクトを描いたSF映画の金字塔。宇宙人を恐怖の対象ではなく、好奇心と敬意の対象として描いた画期的な作品で、スピルバーグが脚本も単独で手がけた唯一の監督作。第50回アカデミー賞撮影賞受賞。ジョン・ウィリアムズが手がけた5音のテーマ旋律と、音楽を通じた異星人との対話シーンは映画史の奇跡と呼べる名場面だ。
1977年、スティーヴン・スピルバーグ監督・リチャード・ドレイファス主演。世界各地で発生するUFO遭遇事件と、人類と宇宙人の歴史的なコンタクトを描いたSF映画の金字塔。宇宙人を恐怖の対象ではなく、好奇心と敬意の対象として描いた画期的な作品で、スピルバーグが脚本も単独で手がけた唯一の監督作。
第50回アカデミー賞撮影賞・特別業績賞受賞。ジョン・ウィリアムズが手がけた5音のテーマ旋律は映画音楽史に残る傑作。全世界興行収入2億8800万ドル。IMDb7.6点・ロッテン・トマト97%。
映画基本情報
タイトル:未知との遭遇(Close Encounters of the Third Kind)
公開年:1977年(日本公開:1978年2月25日)
製作国:アメリカ
監督・脚本:スティーヴン・スピルバーグ
音楽:ジョン・ウィリアムズ
撮影:ビルモス・ジグモンド
出演:リチャード・ドレイファス(ロイ・ニアリー)、フランソワ・トリュフォー(クロード・ラコーム)、テリー・ガー(ロニー・ニアリー)、メリンダ・ディロン(ジリアン)
上映時間:135分(オリジナル版)
配給:コロムビア映画
アカデミー賞:撮影賞・特別業績賞受賞
あらすじ
インディアナ州で謎の大停電が発生した夜、電気技師のロイ・ニアリー(リチャード・ドレイファス)は復旧作業に向かう途中、正体不明の発光体と遭遇する。それ以来、ロイの頭には奇妙な山の形が焼きつき、離れなくなる。食事にも仕事にも身が入らず、家族との関係も崩れていく。
世界各地で同様の体験をした人々の存在を知ったロイは、頭に刻み込まれた山の形がワイオミング州のデビルズタワーであることを突き止める。政府の封鎖を突破してたどり着いたロイが目にしたのは、人類史上最大の瞬間だった。5音の音楽を通じた異星人とのコンタクト——宇宙人との「出会い」を、恐怖ではなく驚嘆と感動をもって描いた画期的なSF映画。
心に残る名言集
名言①「この体験はあなたを変えた」
“This means something. This is important.”
― ロイ・ニアリー(リチャード・ドレイファス)
IMDb・各種映画データベース確認済み。頭に焼きついた山の形を粘土で必死に作り続けながらロイがつぶやく言葉。周囲から狂人扱いされてもなお、自分の体験が「意味のある何か」であると信じ続けるロイの核心を表す台詞。未知のものに向かう人間の根源的な好奇心と確信を体現している。
名言②「宇宙にいるのは我々だけではない」
“We are not alone.”
― 映画キャッチコピー/作中のテーマ
本作の公式キャッチコピーとして世界中に広まった言葉。映画データベース・公式資料確認済み。1977年当時のSF映画の常識を覆し、「宇宙人=脅威」ではなく「宇宙人=知的な存在との出会い」というテーマを端的に示す。この映画が後の「E.T.」「コンタクト」など無数の作品に与えた影響を象徴するフレーズ。
名言③「ドレミファソ——」
Re, Mi, Do, Do(オクターブ下), Sol.
― ジョン・ウィリアムズ作曲の5音テーマ
言語ではなく音楽で宇宙人とコンタクトする、クライマックスの「5音の対話」シーン。人類側がシンセサイザーで旋律を発し、宇宙船がそれに応答する場面は映画史上最も感動的な「コミュニケーション」として語り継がれる。ジョン・ウィリアムズはこのシンプルな5音を選ぶために350以上の音列を試したと言われている。
作品データ・制作秘話
スピルバーグが本作の脚本を書き始めたのは、「ジョーズ」の大成功直後。「ジョーズ」が人間の恐怖を描いたのとは正反対に、未知への好奇心と畏敬を描くことを目指した。UFO研究の権威J・アレン・ハイネック博士が監修・出演し、原題「Close Encounters of the Third Kind(第三種接近遭遇)」はハイネック博士の分類に由来する。
クライマックスのデビルズタワーのシーンで宇宙人側のコーディネーターを演じたのは、フランスのヌーヴェルヴァーグの巨匠フランソワ・トリュフォー監督。俳優としての出演は本作が唯一に近い貴重な記録でもある。また特殊視覚効果にはダグラス・トランブルが参加し、その技術は後の「ブレードランナー」にも受け継がれた。
総評・おすすめ度
おすすめ度:★★★★☆(4/5)
未知への恐怖より好奇心を選ぶ、スピルバーグの人類愛が詰まった一作。5音の音楽による宇宙人との対話というアイデアは、言語を超えたコミュニケーションの可能性を提示した。ラストのデビルズタワーでの光景と高揚感は格別で、「E.T.」へと続くスピルバーグの宇宙への眼差しの原点がここにある。SFというジャンルが「驚嘆」を描けることを証明した、映画史に残る傑作。
スピルバーグとSF映画への影響
「未知との遭遇」は1977年公開という点で、同年公開のジョージ・ルーカス「スター・ウォーズ」と並んで、SF映画の歴史を塗り替えた年として語られる。「スター・ウォーズ」が宇宙を舞台にした冒険活劇を確立したのに対し、「未知との遭遇」は「地球に接近する未知の存在」という視点から、より内省的で哲学的なSFの可能性を切り開いた。スピルバーグ自身はこの映画の5年後に「E.T.」(1982年)を発表し、宇宙人との友情というテーマをさらに発展させた。「未知との遭遇」はその原点であり、スピルバーグの宇宙人観を理解する上で欠かせない作品だ。
この映画が好きな人におすすめの作品
「未知との遭遇」が好きな人には以下もおすすめ。同じスピルバーグ監督の「E.T.」(1982年)は宇宙人との友情をより感動的に描いた続編的な存在。ロバート・ゼメキス監督の「コンタクト」(1997年)は電波信号を通じた異星文明との接触を科学的・哲学的に描いた作品で、大人向けの「未知との遭遇」ともいえる。また「メッセージ」(2016年)は言語学者が宇宙人とのコミュニケーションに挑む映画で、音楽ではなく言語で接触するという本作のテーマを現代的に発展させた傑作だ。
よくある質問(FAQ)
Q. 「未知との遭遇」はどこで観られますか?
A. Amazon Prime Video、U-NEXTなどの動画配信サービスで視聴可能です。オリジナル版・特別編・ファイナルカット版の3バージョンが存在するため、初めて観る方にはオリジナル版(135分)をおすすめします。
Q. 3つのバージョンの違いは?
A. 1977年のオリジナル版、1980年の「特別編」(マザーシップ内部を公開・132分)、2002年の「ファイナルカット版」(オリジナルベースで再編集・137分)の3種類があります。スピルバーグ自身は特別編でマザーシップ内部を公開したことを後悔しており、ファイナルカット版でそのシーンを再び削除しています。
Q. ロイはなぜ家族を捨ててまでデビルズタワーに向かったのですか?
A. 映画はその「狂気」を理性では説明しません。UFOとの遭遇によって頭に刻み込まれたビジョンが、ロイを突き動かす本能的な力として描かれています。これは宗教的な「啓示」と呼んでもいいかもしれません。スピルバーグは「人間は未知のものに引き寄せられる本能を持っている」というテーマをロイという一般人を通じて体現しました。家族を失ってでも真実に向かうロイの姿は、純粋な好奇心と信念の象徴です。
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同じスピルバーグ監督のSF作品として映画「E.T.」の名言と感想もあわせてご覧ください。宇宙・SF映画が好きな方には映画「ネバーエンディングストーリー」の名言と感想もおすすめです。また1970〜80年代の名作として映画「アマデウス」の名言と感想もぜひご覧ください。
※ 名言の検証について:コトバミンに掲載している名言は、IMDb・Wikiquote・Rankerなど複数の海外データベースで原文を検証済みです。コトバミンでも以前から取り上げてきた名言については、今回改めて原文を照合・確認しています。検証プロセスの詳細はこちらをご覧ください。