映画基本情報

タイトル:グッドフェローズ(GoodFellas)
公開年:1990年
監督:マーティン・スコセッシ
出演:レイ・リオッタ、ロバート・デ・ニーロ、ジョー・ペシ、ロレイン・ブラッコ
受賞:アカデミー賞 助演男優賞(ジョー・ペシ)受賞、米国議会図書館フィルム登録簿選定
上映時間:146分

あらすじ

アイルランド系移民の父を持つヘンリー・ヒル(レイ・リオッタ)は幼い頃からマフィアに憧れ、イタリア系犯罪組織に入り込む。ジミー(ロバート・デ・ニーロ)とトミー(ジョー・ペシ)とともに栄華を極めたヘンリーが、やがて麻薬の罠にはまり裏切りに追い詰められていく実話。

マーティン・スコセッシが送るギャング映画の金字塔。

心に残る名言集

名言①「物心ついた時から、ずっとギャングになりたかった」

“As far back as I can remember, I always wanted to be a gangster.”
― ヘンリー・ヒル(レイ・リオッタ)

映画冒頭のナレーション。物心ついた時からギャングを夢見た男の純粋な熱意——皮肉なことに、この言葉は映画全体の結末から放たれる。欲望の先に何があるかを知っても、その言葉は変わらない。映画史上最も有名な冒頭のモノローグのひとつだ。

名言②「俺たちはみんなで『グッドフェロー』と呼んでいた。あいつはいい仲間だと」

“You know we always called each other goodfellas. Like you said to somebody: ‘You’re gonna like this guy. He’s all right. He’s a goodfella.'”
― ヘンリー・ヒル(レイ・リオッタ)

映画タイトルの由来となったセリフ。組織の中で「信頼できる仲間」を示す言葉——その仲間意識が友情か利用かの境界線が、この映画全体のテーマだ。

名言③「俺が面白いって?どういう意味だ?ピエロみたいに笑わせるのか?俺はあんたを楽しませるためにいるのか?」

“I’m funny how? I mean, funny like I’m a clown? I amuse you? I make you laugh? I’m here to fuckin’ amuse you? What do you mean funny, funny how? How am I funny?”
― トミー・デヴィート(ジョー・ペシ)

映画史上最も緊張感に満ちた場面のひとつ。「面白い」と言ったヘンリーに対し、トミーが徐々に怒りを昂ぶらせていく——笑いと恐怖が紙一重の瞬間。ジョー・ペシがアカデミー賞を取るに値した演技がここに凝縮されている。実話に基づいた即興演技だ。

名言④「俺たちが行く先々で、みんなは喜んでくれた。最高の席、最高の料理——俺たちは王様だった」

“Whenever we needed money we robbed the airport. To us it was better than Citibank.”
― ヘンリー・ヒル(レイ・リオッタ)

ギャングとしての生活の豪奢さを語るヘンリーのモノローグ。権力と金がある生活の快楽——しかしその後に来る転落も容赦なく描く。スコセッシが犯罪ライフスタイルを「美化せずに誘惑する」演出の典型だ。

名言⑤「親友を売るか、刑務所に入るか——それが選択だった」

“I’m an average nobody. I get to live the rest of my life like a schnook.”
― ヘンリー・ヒル(レイ・リオッタ)

証人保護プログラムで普通市民になったヘンリーのラストのモノローグ。かつて王様だった男が「平凡な誰か」として生きることの惨めさと安堵——このオチが映画全体のメッセージだ。

名言⑥「友達を売るな、仲間を裏切るな——それが唯一のルールだ」

“Never rat on your friends, and always keep your mouth shut.”
― ジミー・コンウェイ(ロバート・デ・ニーロ)

ジミーがヘンリーに教える犯罪組織の鉄則。そして映画のラストでヘンリーはまさにこのルールを破り、仲間を売ることで生き延びる——この言葉の皮肉がスコセッシ映画の真骨頂だ。

こんな人におすすめ・必見シーン

マフィア映画・スコセッシ映画のファンはもちろん、「本物の犯罪者の日常」という視点から人間の欲望を見たい方すべてに強くおすすめしたい傑作です。この映画が他のギャング映画と決定的に違うのは「犯罪のグラマー(魅力)」と「その末路の惨めさ」を同じ視点から描ききることにあります。

特に必見なのはコパカバーナのワンカット長回しシーン——ヘンリーがカレンをナイトクラブの勝手口から入り、厨房を抜け、テーブルを用意させ最前列に座るまでを一切カットなしで撮影した約3分の場面です。

スコセッシ本人が「ライフスタイルによるカレンの誘惑、そして彼自身の誘惑」と語った名場面で、映画史上最高レベルの長回しのひとつです。また「俺のどこが面白い?

(Funny how?)」のシーンは、ジョー・ペシが若い頃に実際に経験したエピソードが元で、撮影では周囲の俳優には内容を知らせずに撮影したため彼らの「本物の緊張」が映像に収まっています。ヘンリー・ヒル本人はリオッタの演技を見て「完璧だ」と語り、ジョー・ペシのトミー役を「90〜99%正確」と評しました。

登場人物紹介

ヘンリー・ヒル(レイ・リオッタ):実在の人物(1943〜2012年)がモデル。アイルランド系・シチリア系の血を持ち「正式メンバー」にはなれないが組織の外側で活躍する。リオッタ自身がピレッジの原作本を読んで役を強く希望した。


ジミー・コンウェイ(ロバート・デ・ニーロ):実在のジミー・バーク(別名「ジェントルマン・ジミー」)がモデルの泥棒のプロ。

デ・ニーロの出演承諾が映画制作の資金確保を可能にした。
トミー・デヴィート(ジョー・ペシ):実在のトミー・デシモーニがモデルの短気で暴力的な男。アカデミー賞助演男優賞受賞。受賞スピーチは「光栄です、ありがとう」と短く、歴代6番目に短い受賞スピーチとして知られる。


カレン・ヒル(ロレイン・ブラッコ):ヘンリーの妻。「マフィアの妻として生きること」を彼女の視点から描く独白が映画に深みを加える。アカデミー賞助演女優賞にノミネート。

作品データ・受賞歴・制作秘話

1990年公開。製作費2,500万ドル・北米興行収入4,700万ドル。ヴェネツィア映画祭銀獅子賞(最優秀監督賞)受賞。アカデミー賞6部門ノミネート、ジョー・ペシ助演男優賞受賞。英国アカデミー賞5部門受賞。

ロッテン・トマト96%・IMDb8.7点。エキストラとして雇われたリアルなマフィア関係者が偽の社会保障番号を使用したため彼らへの小切手の送り先が今も不明という逸話が有名。

スコセッシの父と母がともにカメオ出演:父は刑務所の仲間役、母はトミーの母役でディナーシーンに登場。

トミーの母が見せる「絵画」はスコセッシの共同脚本家ニコラス・ピレッジの母が実際に描いたもの。

総評・おすすめ度

おすすめ度:★★★★★(5/5)

ロッテン・トマトで96%、IMDb8.7点という驚異の評価。マーティン・スコセッシの傑作で、ジョー・ペシの「I’m funny how?」は映画史上最も模倣・引用された場面のひとつ。

実話に基づいた本作は、犯罪の輝かしさと惨めな末路を同等のリアリズムで描く——ギャング映画の金字塔だ。

※ 名言の検証について:コトバミンに掲載している名言は、IMDb・Wikiquote・Rankerなど複数の海外データベースで原文を検証済みです。コトバミンでも以前から取り上げてきた名言については、今回改めて原文を照合・確認しています。

検証プロセスの詳細はこちらをご覧ください。