「正直なところ、君のことはどうでもいい——Frankly, my dear, I don’t give a damn.」——1939年、ビクター・フレミング監督、クラーク・ゲーブル(レット・バトラー)、ヴィヴィアン・リー(スカーレット・オハラ)主演。アカデミー賞8部門受賞(作品賞・監督賞・主演女優賞ほか)。AFIの「映画史上最高の名言100選」第1位に輝いたレットの捨てセリフが今も世界中で語り継がれる。IMDb8.2点。

「明日は明日の風が吹く——After all, tomorrow is another day.」——南北戦争を背景に、強くしたたかに生き抜くスカーレット・オハラの波乱万丈の半生を描いた不朽の名作。マーガレット・ミッチェルの同名ベストセラー小説(1936年)の映画化で、製作費は当時としては異例の380万ドル。世界興行収入(インフレ調整後)は史上最高水準。

映画基本情報

タイトル:風と共に去りぬ(Gone with the Wind)
公開年:1939年
監督:ビクター・フレミング
原作:マーガレット・ミッチェル(1936年ピューリッツァー賞受賞小説)
出演:クラーク・ゲーブル(レット・バトラー)、ヴィヴィアン・リー(スカーレット・オハラ)、レスリー・ハワード(アシュリー・ウィルクス)、オリヴィア・デ・ハヴィランド(メラニー・ハミルトン)
上映時間:238分
製作:MGM/セルズニック・インターナショナル

あらすじ

南北戦争前夜のジョージア州。南部の大農園タラの娘スカーレット・オハラ(ヴィヴィアン・リー)は、隣の農園の青年アシュリー(レスリー・ハワード)に恋心を抱くが、彼はメラニー(オリヴィア・デ・ハヴィランド)と婚約している。やがて南北戦争が勃発しタラは焼かれ、スカーレットは飢えと貧困の中でたくましく生き抜く決意をする。

一方、海賊出身の反骨の紳士レット・バトラー(クラーク・ゲーブル)はスカーレットに惹かれ続ける。3度の結婚と戦争、愛憎の果てに——レットはスカーレットのもとを去る。「どこへ行けばいいの?何をすればいいの?」と問うスカーレットに、レットは最後の言葉を残す。

心に残る名言集

名言①「正直なところ、君のことはどうでもいい」

“Frankly, my dear, I don’t give a damn.”
― レット・バトラー(クラーク・ゲーブル)

映画ラストシーン、スカーレットに別れを告げるレットの台詞。AFIの「映画史上最高の名言100選」で堂々の第1位。当時の映画検閲コード(ヘイズ・コード)では「damn(くそ)」という言葉は禁止されており、製作者セルズニックが特別に許可を得て使用した。放映後にセルズニックは5,000ドルの罰金を科された。IMDb・Wikiquoteで確認済み。

名言②「明日は明日の風が吹く」

“After all, tomorrow is another day.”
― スカーレット・オハラ(ヴィヴィアン・リー)

レットに去られたスカーレットが涙をぬぐい立ち上がる映画の最後の台詞。AFI名言100選31位。絶望の中でも前を向き続けるスカーレットの強さを凝縮した一言で、日本では「風と共に去りぬ」の代名詞として広く知られる。IMDb・Wikiquoteで確認済み。

名言③「神様に誓う——二度と飢えない」

“As God is my witness, I’ll never be hungry again.”
― スカーレット・オハラ(ヴィヴィアン・リー)

タラの畑で土をつかみながら、飢えと貧困に立ち向かう決意を誓う名場面の台詞。AFI名言100選59位。「たとえ嘘をつこうと、盗もうと、騙そうと、殺そうとも」という前置きとともに語られ、戦争に踏みにじられた女性の不屈の精神を表す。IMDb・Wikiquoteで確認済み。

名言④「あなたは紳士ではない——あなたは淑女でもない」

“Sir, you are no gentleman.” / “And you, Miss, are no lady.”
― スカーレット&レット(ヴィヴィアン・リー&クラーク・ゲーブル)

初対面のスカーレットとレットが交わす挑発的な掛け合い。南部社会の「紳士・淑女」という偽善的な枠組みを二人がともに笑い飛ばす瞬間であり、この二人が惹かれ合う理由を端的に示す。IMDb・Wikiquoteで確認済み。

名言⑤「土地だけが永遠に続く——戦う価値があるのは土地だけだ」

“Land is the only thing in the world worth workin’ for, worth fightin’ for, worth dyin’ for, because it’s the only thing that lasts.”
― ジェラルド・オハラ(トーマス・ミッチェル)、スカーレットの父

スカーレットの父がタラの大地への愛着を娘に語る台詞。南部農園主の土地への執着と誇りを象徴し、スカーレットが後に「タラへ帰る」決意をする精神的な基盤となる言葉。IMDb・Wikiquoteで確認済み。

名言⑥「今は考えられない——明日考えよう、さもなければ気が狂う」

“I can’t think about that right now. If I do, I’ll go crazy. I’ll think about that tomorrow.”
― スカーレット・オハラ(ヴィヴィアン・リー)

スカーレットが絶望的な状況に直面するたびに繰り返す台詞。「明日は明日の風が吹く」に通じる彼女の処世術であり、今この瞬間の痛みを先送りにして前進し続けるスカーレットの生き方そのもの。IMDb・Wikiquoteで確認済み。

こんな人におすすめ・必見シーン

歴史的名作をひとつ観ておきたい人に。ヴィヴィアン・リーの圧倒的な美しさと演技を堪能したい人に。クラーク・ゲーブルの色気と余裕に圧倒されたい人に。238分という長尺だが飽きさせない構成は必見。

必見シーン①:タラの畑で土をつかみながら「もう二度と飢えない」と誓うスカーレットの独白——映画史に刻まれた名場面。

必見シーン②:アトランタ陥落時の負傷兵の広場——4,000名のエキストラを使った壮大なパノラマショットはCGなしの本物の迫力。

作品データ・制作秘話

製作総指揮デヴィッド・O・セルズニックはスカーレット役のキャスティングに2年を費やし、1,400名の候補者を審査した末にヴィヴィアン・リー(英国人)を選んだ。「Frankly, my dear, I don’t give a damn」のセリフは検閲当局との交渉の末に特別許可を得て使用された。インフレ調整後の世界興行収入は史上最高水準で、21世紀においても映画史上最大のヒット作のひとつとして記録されている。

総評・おすすめ度

おすすめ度:★★★★★(5/5)

「明日は明日の風が吹く」——この言葉が時代を超えて人々の心を打つのは、スカーレットが完璧な英雄ではなく、欲張りで自分勝手で弱くもある「人間」だからだ。238分の長尺も、ヴィヴィアン・リーの圧倒的な存在感の前では短く感じる。映画を愛するすべての人が一度は観るべき作品。

※ 名言の検証について:コトバミンに掲載している名言は、IMDb・Wikiquote・Rankerなど複数の海外データベースで原文を検証済みです。検証プロセスの詳細はこちらをご覧ください。