2013年、トッド・フィリップス監督・ブラッドリー・クーパー、ザック・ガリフィアナキス、エド・ヘルムス主演。ハングオーバー!シリーズの完結編。今回は二日酔いではなく、ギャング組織に巻き込まれたウルフパックがチョウを追ってラスベガスへ戻る物語だ。

全世界興収3億6200万ドル。批評家評価は低いが(ロッテン・トマト18%)、アランの成長というキャラクターアークは三作観てこそ際立つ。IMDb6.0点。

映画基本情報

タイトル:ハングオーバー!酔っぱらいが世界を救う!!(The Hangover Part III)
公開年:2013年
監督:トッド・フィリップス
出演:ブラッドリー・クーパー、ザック・ガリフィアナキス、エド・ヘルムス、ジャスティン・バーサ、ケン・ジョン、ジョン・グッドマン、メリッサ・マッカーシー
上映時間:100分
製作:ワーナー・ブラザース
全世界興行収入:3億6200万ドル

あらすじ

アランの父が亡くなり、薬を半年間飲んでいなかったことが判明。ウルフパックはアランをリハビリ施設へ連れていこうとするが、途中でギャングのボス、マーシャル(ジョン・グッドマン)に拉致される。

「チョウを捕まえてこい、さもなくばダグを殺す」という脅しを受け、三人はチョウを追ってメキシコ、そしてラスベガスへ向かう。第1作の舞台ラスベガスへ戻ったウルフパックに、最後の決着が待つ。

心に残る名言集

名言①「俺の名前はアランだ、キリンを買った!人生は最高だ!」

“My name’s Alan and I bought a giraffe! Oh, my life is perfect!”
― アラン(ザック・ガリフィアナキス)

映画冒頭、高速道路でキリンを乗せて走るアランが叫ぶ台詞。Wikiquote・Rankerで最高票を集める本作の代表場面。直後に高架下をくぐりキリンが悲劇を迎える——この落差がアランというキャラクターの本質を体現している。

名言②「もう友達には戻れない。一緒にいると悪いことが起きて、誰かが傷つく」

“We can’t be friends anymore. When we get together, bad things happen and people get hurt.”
― アラン(ザック・ガリフィアナキス)

チョウに向かって語るアランの言葉。Wikiquote掲載。シリーズを通じてアランが成長した証であり、三作でアランが何を失い何を得たかが凝縮されている。

名言③「心配するな、今夜すべてが終わる」

“Don’t worry, it all ends tonight.”
― フィル(ブラッドリー・クーパー)

スーのラスベガス嫌いに応えるフィルの言葉。第1作から始まった悪夢がついに終わるというシリーズファンへのメッセージでもある。Rankerでも高評価を受ける台詞。

名言④「ここは最悪の場所だ、地上最悪の場所。誰かが燃やしてしまえばいい」

“Someone needs to burn this place to the ground. This is the worst place on earth.”
― スー(エド・ヘルムス)

ラスベガスに戻ったスーが吐く言葉。隣でアランが「そうだよね、いい思い出ばかり」と返す——このすれ違いが笑いと哀愁を同時に生む。Screen Rantで引用される名場面。

名言⑤「鶏は怒っている——あるものしか食べさせていないから」

“They’re angry. All I feed them is cocaine… and chicken.”
― チョウ(ケン・ジョン)

メキシコのチョウの隠れ家で闘鶏について語る場面。Screen Rantで本作最大の爆笑シーンとして挙げられる。ケン・ジョンがシリーズで最も輝く瞬間のひとつ。

名言⑥「じゃあな、野郎ども!」

“So long, bitches!”
― チョウ(ケン・ジョン)

Wikiquote掲載のチョウの別れの言葉。品がないが愛おしいキャラクター性を一言で示す、完結編に相応しいセリフ。

こんな人におすすめ・必見シーン

第1作・第2作を楽しんだ方に向けた完結編。シリーズを順番に観てこそアランの成長が際立つ。第1作→第2作→第3作の順で観ることを強くすすめる。

必見シーン①:冒頭のキリン事件。高速道路でキリンを引っ張るアランの幸せ絶頂から一瞬で転落する場面は本作最大の笑いの掴みだ。

必見シーン②:ラスベガスのシーザーズパレス屋上シーン。チョウとアランの関係がここで決着する。笑いと感傷が同居するシリーズ最大の友情と別れのシーン。

必見シーン③:エンドクレジット後のシーン。シリーズファンには必ず最後まで観てほしい——あのキャラクターがまたやらかす。

登場人物紹介

アラン(ザック・ガリフィアナキス):シリーズを通じて最も成長したキャラクター。第3作では仲間を傷つけることへの自覚が芽生え、完結編に相応しいアークを見せる。

マーシャル(ジョン・グッドマン):本作の黒幕ギャングのボス。コーエン兄弟作品などで知られるグッドマンが威圧感と意外なコミカルさを兼ね備えた敵役を演じた。

チョウ(ケン・ジョン):シリーズを通じて出番が増え続けたキャラクター。第3作では実質もうひとりの主役として物語を動かす。

作品データ・制作秘話

第3作はシリーズ唯一の二日酔いコメディフォーマットを捨て、アクション・スリラー寄りに転換した。これが批評家の低評価の一因となったが、同時に新鮮さにもなっている。

キリンのシーンはCGと精巧な小道具を組み合わせて撮影された。ジョン・グッドマン・メリッサ・マッカーシーという実力派の参加が本作に新鮮さを加えた。

監督のトッド・フィリップスは本作の後、2019年に「ジョーカー」を手がけアカデミー賞主演男優賞(ホアキン・フェニックス)をもたらした。ハングオーバーとジョーカーという両極端な作品を生み出した稀有な監督だ。

総評・おすすめ度

おすすめ度:★★★☆☆(3/5)

シリーズファンなら「アランへの別れ」として楽しめる一作。第1作ラスベガス→第2作バンコク→第3作ラスベガスという構成がシリーズに円環を与えている。三作連続で観た後の感動は本物だ。

名言の検証について:コトバミンに掲載している名言は、IMDb・Wikiquote・Rankerなど複数の海外データベースで原文を検証済みです。コトバミンでも以前から取り上げてきた名言については、今回改めて原文を照合・確認しています。検証プロセスの詳細はこちらをご覧ください。