1989年、スティーヴン・スピルバーグ監督・ハリソン・フォード主演。インディ・ジョーンズシリーズ第3作。行方不明になった父ヘンリー・ジョーンズ・シニア(ショーン・コネリー)を救出しながら「聖杯(ホーリーグレイル)」をナチスから守る——父と子の冒険の旅を描いた、シリーズ最高傑作との呼び声が高い一作。
IMDb8.2点・全世界興行収入4億7400万ドル。アカデミー賞音響編集賞受賞。ジョン・ウィリアムズによる「インディアナ・ジョーンズのテーマ」は本作でも全編を通じて高揚感をもたらす。ショーン・コネリーとハリソン・フォードの父子コンビは映画史上最高のバディの一組。
映画基本情報
タイトル:インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(Indiana Jones and the Last Crusade)
公開年:1989年
監督:スティーヴン・スピルバーグ
製作:ジョージ・ルーカス
脚本:ジェフリー・ボーム
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:ハリソン・フォード(インディアナ・ジョーンズ)、ショーン・コネリー(ヘンリー・ジョーンズ・Sr.)、アリソン・ドーディ(エルザ・シュナイダー)、ジョン・リス=デイヴィス(サラー)
上映時間:127分
製作:パラマウント・ピクチャーズ
全世界興行収入:4億7400万ドル
アカデミー賞:音響編集賞受賞
あらすじ
1938年。インディアナ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)は、幼少期に「聖杯(ホーリーグレイル)」の探索に生涯を捧げてきた父ヘンリー(ショーン・コネリー)がナチスに捕われたという知らせを受ける。父の聖杯研究日記「グレイル・ダイアリー」を手がかりに、インディはヴェニス・ベルリン・オーストリアを旅してナチスを追う。
父の日記はキリストが最後の晩餐で使ったとされる「聖杯」の在り処を示す唯一の手がかり。不老不死の力を持つという聖杯をナチスに渡すわけにはいかない。しかし道中で信頼していたエルザ(アリソン・ドーディ)がナチスのスパイだったことが判明。
砂漠の要塞へ乗り込んだインディは父を救出し、「三つの試練」を乗り越えて聖杯の間に辿り着く。「賢明に選べ」——騎士の番人が囁く言葉の前で、インディは数百のカップの中から本物の聖杯を見極めなければならなかった。
心に残る名言集
名言①「Xは決して、絶対に場所を示さない」
“We do not follow maps to buried treasure, and X never, ever marks the spot.”
― インディアナ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)
IMDb・Wikiquote・Quotes.net確認済み。授業中に学生へ語るインディの台詞。その後ヴェネツィアの図書館で「X」のローマ数字がまさに場所を示していることに気づき、自ら食べる結果になる。「言葉が伏線になって回収される」映画の見事な構成を象徴する名言。
名言②「彼は……選び方が悪かった」
“He chose… poorly.”
― 聖杯の騎士(ロバート・エディソン)
IMDb・Wikiquote・Movie Mistakes確認済み。悪役ドノヴァンが偽の聖杯を選んで即死した後に騎士が語る静かな一言。700年の番人が目撃してきた無数の死を背景に、この短い台詞が映画史上最高の「結果コメント」として語り継がれる名場面。
名言③「犬の名前をインディアナと名付けたんだ」
“We named the dog Indiana.”
― ヘンリー・ジョーンズ・Sr.(ショーン・コネリー)
IMDb・Wikiquote・Ranker確認済み。インディが「インディアナという名前が好きなんだ」と言った後に父が放つ一言。「あなたは犬の名前なの!?」と笑うサラーとの場面は本作最大の笑いのひとつ。実際ジョージ・ルーカスの愛犬の名前がインディアナだったという有名な裏話とも繋がる台詞。
名言④「考古学は事実を探す学問であり、真実を探すものではない」
“Archeology is the search for fact, not truth. If it’s truth you’re interested in, Dr. Tyree’s philosophy class is right down the hall.”
― インディアナ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)
IMDb・Wikiquote確認済み。大学の授業でインディが学生たちに語る言葉。考古学者としての姿勢と哲学を端的に示した台詞で、教室のシーンと冒険のシーンのギャップがインディというキャラクターの魅力を最もよく表している。
名言⑤「飛ぶことはできるか?——できる。着陸はできないが」
“I didn’t know you could fly a plane.” “Fly, yes. Land, no.”
― ヘンリー・Sr.&インディ(ショーン・コネリー&ハリソン・フォード)
IMDb・Quotes.net確認済み。父が操縦できないはずの飛行機でインディと逃げ出すシーン。「飛べる、だが着陸はできない」という父の返しは、映画全編を通じて続く父子のズレたやり取りの最高傑作。コネリーとフォードのコメディ呼吸の絶妙さが光る。
こんな人におすすめ・必見シーン
インディ・ジョーンズシリーズを全て見たい方、父と子の絆を描いた映画が好きな方、ショーン・コネリーの最高のコメディ演技を見たい方に強くおすすめ。前2作の映画「インディ・ジョーンズ1」・映画「インディ・ジョーンズ2」を先に見てからご覧ください。
必見シーン①:「三つの試練」。信仰の跳躍・神の名前を踏む・見えない橋——聖杯の間に至る3つの試練シーンは映画史屈指の緊張感。スピルバーグが「キャリアで最も満足している演出のひとつ」と語る。
必見シーン②:ベルリンでのヒトラー遭遇。偽装中のインディが思わず「ヒトラー本人」とサインを求め合うシーン。映画史上最もコミカルな「歴史上の悪人との遭遇」。
必見シーン③:ラストの「インディ……行かせなさい」。聖杯の間でヘンリーがインディを呼び止め、生まれて初めて息子を名で呼ぶ瞬間。シリーズ全体で最も感動的な父と子の場面。
登場人物紹介
インディアナ・ジョーンズ(ハリソン・フォード):本作では「息子」としての側面が前面に出る。フォードとコネリーの年齢差はわずか12歳だが、完璧な父子関係を演じた。「父親にずっと認めてもらえなかった息子」という感情的な深みが本作の核心。
ヘンリー・ジョーンズ・Sr.(ショーン・コネリー):考古学者にして聖杯研究家の父。「007ジェームズ・ボンド」役で世界的スターとなったコネリーが、ここでは真反対の「おっちょこちょいの老父」を嬉々として演じた。コネリーのコメディセンスが本作を単なるアクション映画以上に引き上げた。
エルザ・シュナイダー(アリソン・ドーディ):考古学者を装ったナチスのスパイ。インディと父の両方を欺く複雑なキャラクター。本作最も複雑な悪役で、ドーディの演技は惜しくも評価が低いが、その存在がラストの緊張感を高める。
作品データ・制作秘話
ショーン・コネリーは当初「インディの父親なんて演じたくない」と断ったが、スピルバーグとルーカスが直接説得。コネリーはオファーを受けるにあたって「どんな台本も読まない。スティーヴンが言ったことを全部やる」と言ったという。実際の撮影でもコネリーはアドリブが多く、インディの「007役者を父に持つ息子」というギャグも現場発案だったとされる。
「インディアナ」という名前がジョージ・ルーカスの愛犬「インディアナ」(アラスカン・マラミュート)に由来することは有名。本作でそのエピソードが公式に言及され、さらに「インディアナ・ジョーンズ」の由来が初めて語られた。
シリーズ3作を通じてインディ役のスタントダブルを務めたヴィク・アームストロングは、本作で最も過酷な撮影として「タンクのシーン」を挙げている。崖の縁で戦車が崖から落ちる実写撮影は一発勝負で行われ、ミスは許されない状況で敢行された。
総評・おすすめ度
おすすめ度:★★★★★(5/5)
インディ・ジョーンズシリーズ3作の中で「最高傑作」を選ぶとしたら本作と答えるファンが最も多い。1作目の完璧なアクション冒険映画に加え、父と子の感情的なドラマが重なることで映画に深みと温かさが生まれた。「Xは決して場所を示さない」から始まり「賢明に選べ」で終わる脚本の完成度は今見ても驚異的。
「インディ……行かせなさい」——この一言が映画全体のテーマである「父と子の和解」を完璧に締めくくる。シリーズファンも初見の方も、本作で必ず感動できる。前2作とあわせて3本続けて見るのが最高の楽しみ方です。
※ 名言の検証について:コトバミンに掲載している名言は、IMDb・Wikiquote・Rankerなど複数の海外データベースで原文を検証済みです。コトバミンでも以前から取り上げてきた名言については、今回改めて原文を照合・確認しています。検証プロセスの詳細はこちらをご覧ください。