「あの子は自分が何者かも知らない。動くものすべてを殺すだろう」——22年の時を経て、ジュラシック・パークの夢は再び現実になった。クリス・プラット演じる元海軍訓練士オーウェン・グレイディとブライス・ダラス・ハワード演じるパーク運営責任者クレアが、今度は遺伝子改造恐竜「インドミナス・レックス」の逃走という最悪の事態に立ち向かう。
22年ぶりのシリーズ復活にして、「もっと大きく、もっとうるさく、もっと歯が欲しい」という観客の欲望と産業の論理を鋭く風刺した一作。公開初週末に史上初の5億ドル超を達成。IMDb6.9点・全世界16億7200万ドルの大ヒット。
映画基本情報
タイトル:ジュラシック・ワールド(Jurassic World)
公開年:2015年
監督:コリン・トレヴォロウ
脚本:リック・ジャッファ、アマンダ・シルヴァー、デレク・コノリー、コリン・トレヴォロウ
音楽:マイケル・ジアッキーノ
出演:クリス・プラット(オーウェン・グレイディ)、ブライス・ダラス・ハワード(クレア・ディアリング)、タイ・シンプキンス(グレイ・ミッチェル)、ニック・ロビンソン(ザック・ミッチェル)、ビンセント・ドノフリオ(ホスキンス)、B・D・ウォン(ヘンリー・ウー博士)
上映時間:124分
製作:ユニバーサル・ピクチャーズ
全世界興行収入:16億7200万ドル(公開当時の歴代5位)
あらすじ
ジュラシック・パークの惨劇から22年。イスラ・ヌブラル島には、完全機能する恐竜テーマパーク「ジュラシック・ワールド」が誕生していた。年間入場者数1400万人を誇るが、恐竜への新鮮な驚きが薄れた観客のために、科学者たちは史上初の遺伝子改造恐竜「インドミナス・レックス」を開発する。
しかしインドミナス・レックスは展示エリアから脱走。カモフラージュ能力を持ち、あらゆる動物を殺戮し始める。元海軍訓練士のオーウェン(クリス・プラット)と、甥たちが園内に取り残されたクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は恐竜が溢れかえるパークで生存をかけた戦いに挑む。
心に残る名言集
名言①「恐竜だろ?——それだけで十分すごいじゃないか」
“They’re dinosaurs. ‘Wow’ enough.”
― オーウェン・グレイディ(クリス・プラット)
「フォーカスグループが恐竜に飽きた」と新たな刺激を求めるクレアに対して、オーウェンがシンプルに返す言葉。本作全体の批判的メッセージを凝縮した一言。IMDb・Wikiquote・Rankerで確認済み。
名言②「モンスターは相対的な言葉だ。カナリアにとって猫はモンスターだ」
“Monster is a relative term. To a canary, a cat is a monster. We’re just used to being the cat.”
― ヘンリー・ウー博士(B・D・ウォン)
「モンスターを作るつもりはなかった」と詰め寄るマスラーニに対するウー博士の冷静な反論。人間が長く食物連鎖の頂点にいた傲慢さを鋭く突いた台詞。IMDb・Wikiquote・Rankerで確認済み。
名言③「遺伝子改造のハイブリッドを作り、人工的に育てた。あの子は自分が何者か知らない。動くものすべてを殺す」
“You made a genetic hybrid, raised it in captivity. She is seeing all of this for the first time. She does not even know what she is. She will kill everything that moves.”
― オーウェン・グレイディ(クリス・プラット)
インドミナス・レックスの脅威を経営陣に説明するオーウェンの言葉。生命の孤独と、科学的介入が招く予測不能な結果を警告する。IMDb・Wikiquote・Rankerで確認済み。
名言④「幸福の鍵は、自分が決して本当のコントロールをしていないと受け入れること」
“The key to a happy life is to accept you are never actually in control.”
― サイモン・マスラーニ(イルファン・カーン)
パーク創設者マスラーニがクレアに語る哲学的な言葉。自然を制御しようとする人間の根本的な誤謬をユーモラスに指摘する。IMDb・Wikiquoteで確認済み。
名言⑤「俺がラプトルをコントロールしているんじゃない。関係性だ。相互の尊重に基づいた」
“It’s not about control. It’s a relationship. It’s based on mutual respect.”
― オーウェン・グレイディ(クリス・プラット)
「支配」ではなく「信頼」を軸にした調教哲学を語るオーウェン。クレアとの関係性への皮肉も込めた台詞で、動物との関わり方の本質を突いている。IMDb・Wikiquoteで確認済み。
こんな人におすすめ・必見シーン
ジュラシック・パーク(1993)を観た人が続きとして楽しむのに最適。新しい世代の観客にとっては恐竜アドベンチャーの入門作にもなる。同じクリス・プラット主演のアクション作品として「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」もあわせてどうぞ。
必見シーン①:ラプトルとバイクのシーン。オーウェンがバイクでヴェロキラプトルたちと並走する場面。パーク史上最もかっこいい恐竜シーンのひとつ。
必見シーン②:T・レックス対インドミナス・レックスのクライマックス。「敵の敵は味方」という論理でT・レックスを呼び込む発想の大転換が、観客の熱狂を最高潮に達させる。
登場人物紹介
オーウェン・グレイディ(クリス・プラット):元海軍調教師。ラプトルとの信頼関係を築いた唯一の人間。クリス・プラットは「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」と同年に二つの大型フランチャイズを手にした。
クレア・ディアリング(ブライス・ダラス・ハワード):ジュラシック・ワールドのオペレーション責任者。効率と管理を優先するエリートが、危機の中で本質的なものを取り戻す物語を体現する。
ヘンリー・ウー博士(B・D・ウォン):1993年の第1作から唯一継続登場する科学者キャラクター。遺伝子操作の倫理に無関心な純粋科学者として、シリーズの悪役側に転化していく。
作品データ・制作秘話
公開初週末に世界で5億2400万ドルを稼ぎ出し、それまでの週末興行記録だった「アベンジャーズ」(2012年)の2億700万ドルを大幅に更新。当時の週末記録として史上1位を記録した。
監督のコリン・トレヴォロウは、本作が長編映画第2作目という抜擢。スピルバーグのプロデュースのもと、22年前の名作への敬意と現代的なエンターテインメントを両立させた。インドミナス・レックスはCGIで制作され、ヴェロキラプトルのトレーニングシーンではクリス・プラットが実際に動物調教師に指導を受けた。
総評・おすすめ度
おすすめ度:★★★★☆(4/5)
オリジナルの深みには及ばないが、エンターテインメントとして十分に楽しめる良質な続編。「もっと大きく、もっと怖く」という欲望自体を物語のテーマにした自己批評的な構造が面白い。クリス・プラットのキャラクターの魅力と、T・レックス対インドミナスのクライマックスは映画史に残る場面。
※ 名言の検証について:コトバミンに掲載している名言は、IMDb・Wikiquote・Rankerなど複数の海外データベースで原文を検証済みです。コトバミンでも以前から取り上げてきた名言については、今回改めて原文を照合・確認しています。検証プロセスの詳細はこちらをご覧ください。