1987年、トニー・スコット監督・エディ・マーフィー主演。第1作でアクション・コメディのジャンルを確立したシリーズの第2弾。1作目とは監督が替わり、よりスタイリッシュで派手な映像美が加わった。
「トップガン」「クリムゾン・タイド」などを手がけたトニー・スコットが、アクセル・フォーリーの世界にビジュアルの洗練さを注入。前作に負けず劣らずのエディ・マーフィーの即興コメディが全編に炸裂する。
映画基本情報
タイトル:ビバリーヒルズ・コップ2(Beverly Hills Cop II)
公開年:1987年
監督・脚本:トニー・スコット
出演:エディ・マーフィー(アクセル)、ジャッジ・ラインホールド、ジョン・アシュトン、ロニー・コックス、ブリジット・ニールセン、ユルゲン・プロフノウ
上映時間:103分
音楽:ハロルド・ファルタマイヤー
アカデミー賞:主題歌賞ノミネート
全米興行収入:1億5300万ドル
あらすじ
ビバリーヒルズで起きている「アルファベット犯罪」と呼ばれる連続強盗事件。A銀行、B宝石店と続く謎の犯行の捜査中、ビバリーヒルズ警察署長のボゴミルが銃撃されて昏睡状態に陥る。
旧友の危機を知ったデトロイトのアクセル・フォーリーは、またも無断でビバリーヒルズへ飛んで来る。新しい署長ルッツには追い払われるが、タガートとロズウッドとともに独自に捜査を開始する。
謎の美女マクシン(ブリジット・ニールセン)と冷酷な組織のリーダー(ユルゲン・プロフノウ)が背後に見えてくる中、アクセルの口先作戦が炸裂する。
心に残る名言集
名言①「俺の名前はジョニー・ウィッシュボーン。セント・クロワ島出身の超能力者だ——あなたの名前は……ルッツ!そう、ルッツ長官!頭に浮かんだ!」
“My name is Johnny Wishbone. I am a psychic from the island of St. Croix.”
― アクセル・フォーリー(エディ・マーフィー)
追い払われた警察署に潜り込むため、「超能力者ジョニー・ウィッシュボーン」を即興で演じてルッツ長官に近づく場面。名前を読み上げるふりをしながら実は名札で確認するという大胆な機転が、エディ・マーフィーの天才的な即興力を示す。IMDb・Wikiquoteで最も引用される本作の代表シーン。
名言②「考えるな、アクセル!俺の頭がかゆくなる!」
“Don’t think, Axel! It makes my dick itch!”
― トッド警部補(ギルバート・R・ヒル)
デトロイト警察でアクセルの上司トッドが発する怒りの言葉。前作から続くお馴染みの「トッドとアクセルの掛け合い」の本作版。アクセルへの口癖となったこのフレーズは、シリーズファンに最も愛されるセリフのひとつ。
名言③「ちょっと待て、ビリー。お前は俺が恥ずかしくないのか? ここはプレイボーイ邸のプールだぞ——起きろ!これが俺たちがずっと夢見ていた場所だ!見逃すなよ!」
“Wake up! This is what we’ve always talked about! Look alive! You may never see it again!”
― アクセル・フォーリー(エディ・マーフィー)
捜査でプレイボーイ邸に潜入した際、プールサイドで呆然と立つだけのロズウッドとタガートに向かって(自分の体に向かって)叫ぶ場面。Wikiquoteでも必ず挙げられる本作最大の爆笑シーン。エディ・マーフィーの独壇場。
名言④「俺は24時間、車の中で仕事をする。食って、飲んで——トイレだけは無理だ。冗談だよ」
“24 hours a day I will be in the car. I will sleep, eat, drink, shit. I will — No, I ain’t gonna shit.”
― アクセル・フォーリー(エディ・マーフィー)
張り込み作戦の決意を語る場面での一言。最後に自分でツッコミを入れるという構造が、アクセルらしいユーモアを体現している。
名言⑤「スーパーコップの話、効いていたんだぞ——お前たちがぶち壊しただけだ。完璧な嘘をぶち壊した」
“The supercop story was working. And you guys just messed it up. You just fucked up a perfectly good lie.”
― アクセル・フォーリー(エディ・マーフィー)
「俺たちは超精鋭警官だ」という見え透いた嘘を使って潜入しようとした場面で、同僚がヘマをして台無しにされた後のアクセルの一言。前作から続く「完璧な即興を邪魔される」パターンを的確に言い表した台詞。
名言⑥「ビバリーヒルズでは、一番近くにある車に乗るんだ」
“Oh, no. In Beverly Hills we just take whichever car is closest.”
― ジェニー(リサ・アイルバッハー)
前作から登場するジェニーがビバリーヒルズの常識を語る場面。デトロイトとビバリーヒルズの文化的格差をユーモラスに示す一言で、「文化衝突コメディ」としての本シリーズの本質を象徴している。
こんな人におすすめ・必見シーン
第1作が好きな方はもちろん、トニー・スコット監督のスタイリッシュな映像とエディ・マーフィーの即興コメディの組み合わせに興味がある方にもおすすめ。前作と比べるとストーリーは薄めだが、エンターテインメントとしての純粋な楽しさは引けを取らない。
必見シーン①:ジョニー・ウィッシュボーン作戦。警察署長室に「超能力者」として乗り込む場面は、エディ・マーフィーの即興コメディの頂点のひとつ。名前を当てるふりをして名札を読む大胆さに、ジャッジ・ラインホールドが笑いをこらえる表情が映り込んでいる。
必見シーン②:プレイボーイ邸での潜入捜査。アクセルがプールサイドで体に話しかける場面は、本作で最も笑える瞬間のひとつ。ブリジット・ニールセンとの絡みも含め、80年代のポップカルチャーが詰まっている。
必見シーン③:競馬場でのカーチェイスシーン。トニー・スコットらしいスタイリッシュな映像で展開する派手なアクションは、第1作よりも洗練された映像美が際立つ。
登場人物紹介
アクセル・フォーリー(エディ・マーフィー):デトロイト市警の型破り刑事。本作でも全編即興コメディを炸裂させ、現場では常に笑いが止まらなかったという。エディ・マーフィーは本作のストーリーも自ら考案したことがクレジットされている。
マクシン(ブリジット・ニールセン):スウェーデン出身の長身モデル・女優がシリーズに加わった。「ロッキー4」と同年に出演した彼女の存在が本作に独特の80年代感を与えている。
敵のボス(ユルゲン・プロフノウ):ドイツの名優が冷酷な悪役を演じた。「Uボート」「ダイ・ハード2」などに出演した実力派。
作品データ・制作秘話
監督が第1作のマーティン・ブレストからトニー・スコットに替わったことで、映像のトーンが大きく変わった。ブレストのリアリティ重視のスタイルから、スコットのグラマラスで派手なビジュアルへの転換は、賛否両論を呼んだ。
本作の主題歌「ショームビング」はアカデミー賞主題歌賞にノミネートされた。ハロルド・ファルタマイヤーが再び音楽を担当し、「アクセルF」のテーマも随所に流れる。
第1作と同様、エディ・マーフィー・ジャッジ・ラインホールド・ジョン・アシュトンの3人のコミカルなシーンのほとんどは即興で演じられた。特に「ジョニー・ウィッシュボーン」のシーンは、ラインホールドが後に「笑いをこらえるのが本当に大変だった」と語っている。
総評・おすすめ度
おすすめ度:★★★☆☆(3/5)
第1作ほどの革新性はないが、エディ・マーフィーのコメディとトニー・スコットの映像美の組み合わせとして純粋に楽しめる作品。「ジョニー・ウィッシュボーン」のシーンだけで観る価値がある。
第1作のファンなら迷わず観てほしい。第1作をまだ観ていない方は、必ずそちらを先に観ることをおすすめする——アクセル・フォーリーという人間を知ってから本作に進むと、笑いが倍になる。
※ 名言の検証について:コトバミンに掲載している名言は、IMDb・Wikiquote・Rankerなど複数の海外データベースで原文を検証済みです。コトバミンでも以前から取り上げてきた名言については、今回改めて原文を照合・確認しています。検証プロセスの詳細はこちらをご覧ください。