「私はドクター・ビーン——どうやら——そして私の仕事は——絵を座って眺めることです(Well, hello. I’m Dr Bean. Apparently. And… my job is to sit and look at paintings.)」——1997年、メル・スミス監督、ロウワン・アトキンソン主演。世界中で愛されるテレビシリーズ「Mr.ビーン(1990〜1995)」の初の映画化。ピーター・マクニコル(デイヴィッド・ラングレー)共演。

「まず第一に——この絵はとても大きい——これは素晴らしい」——イギリスの国立美術館の「守衛」がアメリカに派遣され、「ホイッスラーの母」を台無しにしてしまう——言葉より顔と体で笑わせるビジュアルコメディの最高峰。IMDb6.5点。

映画基本情報

タイトル:ミスター・ビーン(Bean)
公開年:1997年
監督:メル・スミス
脚本:リチャード・カーティス、ロビン・ドリスコル
音楽:ハワード・グッドオール
出演:ロウワン・アトキンソン(Mr.ビーン)、ピーター・マクニコル(デイヴィッド・ラングレー)、パメラ・リード(アルマ・ラングレー)、ハリス・ユーリン(アルバン将軍)、バート・レイノルズ(ニュートン将軍)
上映時間:89分
製作:ワーキング・タイトル・フィルムズ/ユニバーサル・ピクチャーズ

あらすじ

イギリスの国立美術館の理事会は、扱いに困るMr.ビーンをアメリカに送り出すことにした。ロサンゼルスのグリアソン・ギャラリーが「ホイッスラーの母」(世界最高額の絵画)を購入したため、美術の専門家として派遣するのだ。

担当者のデイヴィッド(ピーター・マクニコル)はビーンを「伝説の学者」と信じ込み自宅に招く。しかしビーンは次々と災難を引き起こし、ついに「ホイッスラーの母」を台無しにしてしまう——奇跡の「修復」を試みながら。

心に残る名言・名場面

※ Mr.ビーンはほとんど言葉を発しないキャラクターです。笑いは顔の表情と体の動きで生まれます。ここでは台詞と共に、映画を代表するシーンの描写も含めてご紹介します。

名言①「私はドクター・ビーン——どうやら——仕事は絵を座って眺めること」

“Well, hello. I’m Dr Bean. Apparently. And… and my job is to sit and look at paintings.”
― Mr.ビーン(ロウワン・アトキンソン)、スピーチで

「ホイッスラーの母」除幕式で突然スピーチを求められたビーンの自己紹介。「こんにちは。私はドクター・ビーン——どうやら——そして私の仕事は——絵を座って眺めることです」——権威ある学者として招かれながらこれ以上ない正直な自己紹介。IMDbで確認済み。

名言②「まず第一に——この絵はとても大きい——これは素晴らしい」

“Firstly, it’s quite big, which is excellent. Because if it was really small, you know, microscopic, then hardly anybody would be able to see it.”
― Mr.ビーン(ロウワン・アトキンソン)、「ホイッスラーの母」について

美術評論の演説でビーンが語る「分析」の第一の観点。「まず第一に——この絵はとても大きい——これは素晴らしい。もし顕微鏡サイズだったら誰も見られないし——それは残念なことになる」——「学術的分析」の装いで語られる究極の的外れ発言。IMDbで確認済み。

名言③「家族は大切です——たとえお母さんが不愉快に見えても」

“…families are very important. And even though Mr Whistler was perfectly aware that his mother was a hideous old bat who looked like she had a cactus lodged up her backside, he stuck with her.”
― Mr.ビーン(ロウワン・アトキンソン)

スピーチのクライマックス。「家族は大切です——たとえホイッスラー氏が、お母さんが不愉快な老婆に見えると知りながらも、彼女のそばにいた——そしてその肖像画まで描いた」——芸術的価値を「家族愛」で語るミラクルな結論。IMDbで確認済み。

名言④「ミスター・ビーン——現在、薬を服用していますか?」「それは知りません」「服用すべきでしょう」

“Mr. Bean, are you presently on any kind of medication?” / “Not that I know of.” / “You certainly could use some.”
― ブルータス中尉&Mr.ビーン

警察に尋問されたビーンへの質問と答え。「現在、薬を服用していますか?」「それは知りません」「服用すべきでしょう」——ビーンの「普通ではない」本質を的確に語る短い交換。IMDbで確認済み。

名言⑤(シーン)「ホイッスラーの母」修復作戦

映画最大のクライマックス。くしゃみで「ホイッスラーの母」の顔を台無しにしたビーンが、ポスターを貼り付けて修復しようとする。当然うまくいかず——しかし最終的にビーンの「修復」は奇跡的に成功し、記者会見で「原画」として称賛される。言葉なしで映画史上最も笑えるパニックを演じたシーン。

こんな人におすすめ・必見シーン

テレビシリーズ「Mr.ビーン」ファンはもちろん、言語の壁なく楽しめる笑いとして世界中のあらゆる人に。チャップリン、バスター・キートン、ジャック・タチの系譜を受け継ぐビジュアルコメディの傑作。子供から大人まで楽しめる全年齢向け。

必見シーン①:飛行機の中で隣の乗客の睡眠薬を奪って服用するシーン——顔の表情だけで大笑いさせる開幕シーン。

必見シーン②:「ホイッスラーの母」くしゃみ事件と修復作戦——映画の核心にして最高のコメディシーン。

作品データ・制作秘話

製作費2200万ドルに対して世界興行収入2億3200万ドルという大ヒット。テレビシリーズ版の脚本家リチャード・カーティス(「ラブ・アクチュアリー」「ノッティング・ヒルの恋人」)が脚本を担当。ロウワン・アトキンソンの娘リリーが「Lily at the stereo」役で出演している(続編も同様)。

総評・おすすめ度

おすすめ度:★★★★☆(4/5)

「家族は大切です——たとえお母さんが不愉快に見えても」——Mr.ビーンはいつも的外れだが、芯のところで「善意」と「家族愛」という普遍的なテーマに触れる。セリフより表情、論理より感情——言語の壁を超えた笑いの天才ロウワン・アトキンソンの映画版最高傑作。

※ 名言の検証について:コトバミンに掲載している名言は、IMDb・Wikiquote・Rankerなど複数の海外データベースで原文を検証済みです。検証プロセスの詳細はこちらをご覧ください。