2002年、ジョージ・ルーカス監督。前日譚三部作の第2作にして、アナキン・スカイウォーカーとパドメ・アミダラの禁断の恋、そして銀河を揺るがすクローン戦争の幕開けを描いた壮大なSF叙事詩。

「砂が嫌いだ」の台詞が世界中でミームとなり、賛否両論ながら今なおシリーズの重要な一作として語り継がれる。IMDb6.5点・全世界興行収入6億4900万ドル。

映画基本情報

タイトル:スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃(Star Wars: Episode II – Attack of the Clones)
公開年:2002年
監督・脚本:ジョージ・ルーカス
音楽:ジョン・ウィリアムズ
出演:ユアン・マクレガー(オビ=ワン・ケノービ)、ヘイデン・クリステンセン(アナキン・スカイウォーカー)、ナタリー・ポートマン(パドメ・アミダラ)、クリストファー・リー(ドゥークー伯爵)、フランク・オズ(ヨーダの声)
上映時間:142分
製作:20世紀フォックス・ルーカスフィルム
全世界興行収入:6億4900万ドル

あらすじ

エピソード1から10年後。元老院議員となったパドメ・アミダラ(ナタリー・ポートマン)が暗殺の標的となり、ジェダイの騎士見習いアナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)とオビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー)が護衛を命じられる。

オビ=ワンが暗殺者の背後に迫る中、アナキンはパドメとともにナブーへ。禁じられた恋心を抱えながらも、母の危機を感じたアナキンはタトゥイーンへ向かう。そこで彼が下す選択が、後のダース・ベイダー誕生への最初の一歩となる。

一方オビ=ワンはカミーノで謎のクローン軍の存在を発見し、ジェオノーシスで元ジェダイのドゥークー伯爵(クリストファー・リー)が率いる分離主義勢力の陰謀を暴く。三者の動きが交差するジェオノーシスのアリーナで、クローン戦争の幕が切って落とされる。

心に残る名言集

名言①「砂が嫌いだ——ざらざらして、ごつごつして、肌に刺さる。ここは違う。ここは柔らかくて滑らかだ」

“I don’t like sand. It’s coarse and rough and irritating and it gets everywhere. Not like here. Here everything is soft and smooth.”
― アナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)

IMDb・Wikiquote・Quotes.net・Rankerで確認済み。ナブーでパドメに向けて放つ求愛の台詞。奴隷として砂漠の星タトゥイーンで育った過去への言及であり、プリクエル映画史上最も有名なミームとなった一言。批判の対象となる一方、作品の象徴的な台詞として定着している。

名言②「殺した。全員殺してしまった——男も、女も、子どもも。皆殺しにした。憎い!」

“I killed them. I killed them all. They’re dead, every single one of them. And not just the men, but the women and the children, too. They’re like animals, and I slaughtered them like animals. I hate them!”
― アナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)

IMDb・Wikiquote・Ranker確認済み。タスケン・レイダーに母を奪われたアナキンが、母の死後パドメに告白する場面。後にダース・ベイダーとなる闇の最初の片鱗を見せる、シリーズ全体の転換点となる台詞。

名言③「クローン戦争が始まった」

“The shroud of the dark side has fallen. Begun, the Clone War has.”
― ヨーダ(フランク・オズ)

IMDb・Wikiquote確認済み。映画のラストシーン、クローン軍が出撃する中でヨーダがオビ=ワンに語りかける言葉。「勝利」という言葉を否定し、暗黒面の幕開けを告げる台詞として映画を締めくくる。

名言④「あなたが戻ってきてから、毎日が苦しい——あなたのそばにいればいるほど、苦しくなる」

“From the moment I met you, all those years ago, not a day has gone by when I haven’t thought of you. And now that I’m with you again… I’m in agony. The closer I get to you, the worse it gets.”
― アナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)

IMDb・Wikiquote・Quotes.net確認済み。アナキンがパドメへの想いを打ち明ける場面。禁じられた愛への苦悩が全面に出た台詞で、プリクエル三部作の悲劇的な恋愛の核心を語る。

名言⑤「俺は宇宙を渡る一介の男だ」

“I’m just a simple man trying to make my way in the universe.”
― ジャンゴ・フェット(テムエラ・モリソン)

IMDb・Wikiquote・Quotes.net確認済み。カミーノでオビ=ワンに素性を問われたジャンゴ・フェットの答え。クローン軍の原型となった賞金稼ぎの飄々とした自己紹介であり、後の「マンダロリアン」へと繋がるフェット一族の哲学を象徴する言葉。

こんな人におすすめ・必見シーン

スター・ウォーズシリーズを通して見ている方、アナキンの堕落の始まりを追いたい方、ヨーダのライトセーバー戦を見たい方に強くおすすめ。前作Ep1と次作Ep3の橋渡しとして、三部作の中間に位置する重要な一作。

必見シーン①:ヨーダ対ドゥークー伯爵。小さなマスター・ヨーダが初めてライトセーバーを手に取り、クリストファー・リー演じるドゥークーと対峙する場面。シリーズファン待望の「ヨーダが戦う」シーンは本作最大の見どころ。

必見シーン②:ジェオノーシスのアリーナ。無数のジェダイが一斉に集結し、ドロイド軍と戦うアリーナの場面。シリーズ屈指のスペクタクルで、クローン戦争の幕開けを圧倒的なスケールで描く。

必見シーン③:アナキンの母の死。タトゥイーンでタスケン・レイダーに捕らわれた母シミを救出するも間に合わず、怒りに燃えたアナキンが一族を虐殺する場面。ダース・ベイダー誕生への最初の決定的な一歩。

登場人物紹介

アナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン):ジェダイ見習いの青年。優れた力を持ちながら感情のコントロールが利かず、愛と怒りの狭間で揺れる。クリステンセンは本作でセリフの難しさを多く指摘されたが、後年再評価が進んでいる。

オビ=ワン・ケノービ(ユアン・マクレガー):アナキンの師匠。冷静沈着で皮肉交じりのユーモアを持つ。本作ではカミーノ・ジェオノーシスの謎を解くことに奔走し、三部作の「探偵役」として機能する。

ドゥークー伯爵(クリストファー・リー):元ジェダイの老マスターで分離主義の指導者。クリストファー・リーは本作出演時80歳近く。ライトセーバー戦を自らこなした迫力ある演技で知られる。

作品データ・制作秘話

本作はスター・ウォーズシリーズ初の完全デジタル撮影作品。フィルムカメラを一切使用せず、ソニーの24Pデジタルカメラで撮影された。ルーカスは「映画の未来はデジタルだ」と宣言し、映画業界のデジタル化を牽引した。

ジャンゴ・フェットを演じたテムエラ・モリソンは、後にディズニープラスのシリーズ「ボバ・フェットの書」でも同キャラクターを演じた。本作でのジャンゴの動きと声が、クローン兵全員のベースとなっている。

ヨーダのCGモデルは前作Ep1の人形バージョンから完全にCGに移行した。製作チームは「ヨーダがライトセーバーを使う」という場面を実現するため、実際の武道家の動きをモーションキャプチャして独自のスタイルを作り上げた。

「砂が嫌いだ」の台詞はプリクエル批判の象徴的な一文として知られるが、スター・ウォーズ公式サイトは同作20周年を記念した記事で「奴隷として砂漠で育ったアナキンの過去への複雑な感情を表している」と改めて解説している。

総評・おすすめ度

おすすめ度:★★★☆☆(3/5)

三部作の中では最も評価が割れる一作。ロマンス描写の不自然さが批判の的となる一方、ヨーダの戦闘シーンやジェオノーシスの大スペクタクルなど「見せ場」は多い。Ep3でアナキンがなぜ堕落するかを理解するためには欠かせない物語の橋渡しでもある。

前後作を見た上で改めて見ると、すべての伏線が際立って見えてくる。「砂が嫌いだ」も含めて、批判を承知の上で楽しむのが本作との正しい向き合い方かもしれない。

※ 名言の検証について:コトバミンに掲載している名言は、IMDb・Wikiquote・Rankerなど複数の海外データベースで原文を検証済みです。コトバミンでも以前から取り上げてきた名言については、今回改めて原文を照合・確認しています。検証プロセスの詳細はこちらをご覧ください。